2019年4月29日月曜日

上御霊神社(御靈神社)|静かに此処に御座す(おわす)御靈ー五月の一初と御霊祭

ゴールデンウィークに突入した今、おすすめの神社は『御靈神社(上御霊神社)』


794年創建と言われる『上御霊神社』


明治維新までは、皇室に皇子が誕生すると、『上御霊神社』への参詣が行われたと言う、皇室にゆかり深い神社。
そして、この地は「応仁の乱」の勃発地。


毎月18日には「ごりょうさんの さえずり市」が開かれ賑わう社。

ゴールデンウィークのこの時期、『上御霊神社』へのお参りがおすすめです!
なぜならば、

その1.神社のお堀の「いちはつ・一初」がゴールデンウィークに見頃となること、


その2.5月1日に「令和」とともに御霊祭の『神輿渡御』が復活する為拝殿で御神輿が見られます


2019年5月1日は、即位式の日であり、新元号「令和」に改元される日。
この日に『神幸祭神輿渡御・京都御所前神輿奉安』が54年ぶりに復活されます。

その3.観光の方が少ないこと。穴場であること。

の3点です。

5月1日、18日の御霊祭では『上御霊神社』や『御所』で三基の御神輿を見ることができるかもなのです。
5月1日は11:30から「神幸祭」、12:30頃神社を出発、『京都御所』巡行は14:00~15:00頃かなと思います。
御神輿を見てテンションアゲアゲ!『下御霊神社』からも御神輿が渡御しますよ!

ゴールデンウィークのこの時期に京都に来られている方で、『京都御苑』や『相国寺』へお越しになる予定の方は、是非少し足を北へ伸ばし、『上御霊神社』をお参りされてはいかがでしょうか。


📘上御霊神社の「一初・鳶尾・いちはつ」


五月の『上御霊神社』は新緑に包まれ、お堀は一面「一初・いちはつ」の紫、拝殿には3基の「神輿」と、静けさの中にも華やいだ佇まいを見せてくれます。

今では『上御霊神社』と言えば「一初・いちはつ」と言われますが、もともとは「一初」ではなく「杜若・かきつばた」が群生していたのだそうです。

しかし戦後になって、お堀へ賀茂川の水が流れ込まなくなり、水が枯れ、水辺を好む「杜若・かきつばた」は生息する事ができず、お堀は荒廃してしまったそうです。
その様子に心を痛めた氏子さん達は、乾燥に強い「一初」を300株植え、育て、現在では『上御霊神社』と言えば「一初」と言われるまでなりました。今は約4000株にまで増えているそうです。

綺麗です。


この「一初」と言う花はアヤメ科の中でも一番早く咲くことから「一初」と言われ、
「厄除け・火除け・風除け」として屋根のてっぺん(棟)にも植えられるものなのです。

↓これは「いちはつ守り」です。



『上御霊神社』では決まった日(2019年は4月18日と5月1日)に祈祷された「いちはつ守り」の授与を行っています。一年間家の壁や天井、玄関、軒先にかけて災いから守ってもらいましょう。おしゃれですよね。


📘御霊信仰発祥の地『上御霊神社』に伝わる『御霊祭』

『御霊信仰と御霊会』



その昔、災害や疫病等の災いは、不慮(非業・無念)の死を遂げた貴人の怨霊がもたらすものと考えられていました。その為、不慮(非業・無念)の死を遂げた貴人の御霊(ごりょう)を慰め、お祀りすることにより、災禍からお守りいただこうと行う信仰が生まれました。これが『御霊信仰』。

そして、御霊の鎮魂の為の祭礼が、863貞観5に『神泉苑』で行われた。これが「御霊会」の起源と言われています。

因みに『祇園祭』も御霊会です。

『上御霊神社』に伝わる『御霊祭』


863貞観5『神泉苑』で催された御霊会の姿を現在に伝える祭礼で、
明治維新までの神輿渡御は「今出川御門」より入り、「朔平御門」に御神輿を奉安、差し上げも行われていました。明治天皇はこの様子を毎年親しく御覧になられたそうですが、天皇の奠都ともに、御所への神輿渡御も行われなくなったそうです。

それが、今年2019年、令和とともに蘇ります。
54年ぶり『5/1神幸祭』での神輿渡御が、そして朔平御門前で3基による差し上げも行われるそうですよ。楽しみです。

また、今年の『5/18還幸祭』では、「北之御座(今出川口)」「中之御座(末廣)」「南之御座(小山郷)」の3基の神輿が、河原町今出川交差点で「差し上げと差し回し」を、披露します。


例年これは1基で行われるものなのですが、
2019年は「北之御座(今出川口)」の神輿が、1619元和5【後水尾天皇】から下賜されてちょうど400年に当たる記念の年と言うことで企画されたのだそうです。「令和」とは関係ないみたいで、偶然なのだそうですよ。
因みにその他の神輿はどのようなものかと申しますと、
「中之御座(末廣)」が、1877明治10に奉納されたもので、
「南之御座(小山郷)」は、1595文禄5年【後陽成天皇】から下賜されたものです。

御神輿渡御、楽しみです。

📘上御霊神社、その他の見どころ

芭蕉句碑

1690元禄3『上御霊神社』へ参詣「半日は神を友にや年忘」の句を奉納。

清明心の像

国際児童年(1979)生命の尊重と子供達の健やかな成長を祈り建立されたもの。

門前の『水田玉雲堂 唐板せんべい』

門前の土産として500年以上の歴史を持つおせんべい。
こちらのお店で販売されるのは「唐板せんべい」のみ。
厄除けのご利益のある素朴な味わいをお楽しみあれ!


📘上御霊神社の縁起とご利益


縁起

創建は794延暦13 
平安遷都の際に『下御霊神社』とともに無実を訴えながら憤死したとされる【早良親王・さわらしんのう(追号:崇道天皇・すどうてんのう)】の怨霊を鎮め平安京の守り神として御霊を祀った事が創祀。

【仁明天皇】【清和天皇】の御代に【井上内親王・いのえないしんのう】【他戸親王・おさべしんのう】【藤原吉子・ふじわらよしこ】【橘逸勢・たちばなのはやなり】【文屋宮田麿・ふんやのみやたまろ】の5神霊を合祀、その後【吉備真備・きびのまきび】【火雷神・からいしん】が追祀せられ、本殿八座となる。

皇室の「産土神」であり「国家守護」「都民擁護」の神として篤く信仰される神社。

ご利益


🌱こころしずめ
「こころしずめの御守」が人気!
『上御霊神社』は鎮霊(こころしずめ)の社とも言われ、「こころしずめの御守」があります。平常心が必要な方に人気のようですよ。
🌱厄除(厄払い、病気平癒、交通安全、旅行安全)
🌱家内安全
🌱家業繁栄
🌱安産
🌱学業成就
🌱書道上達



📘上御霊神社へのアクセス

正式名称:御靈神社
通称:上御霊神社、ごりょうさん
京都市上京区上御霊前通烏丸東入上御霊竪町495番地
075-441-2260

最寄り駅:市営地下鉄「鞍馬口」下車徒歩約3分
市バス 烏丸鞍馬口 徒歩約5分

『相国寺』北側に位置し『相国寺』から徒歩5分~10分位


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