秋、京都の最も輝く季節。(私的感想)
紅葉狩に京都を訪れる方も多いと思います。
京都の町中を歩く時に 少し視線を上げて小屋根の上をみてみて下さい。
下の写真のような『鍾馗(ショウキ)さん』がいらっしゃいます。
実はいろんな大きさやデザインの『鍾馗(ショウキ)さん』がいらっしゃるのです。
是非、見比べて町歩きの話題にしてみて下さい。
では、
『鐘馗さん・しょうきさん!』って
これが『鍾馗(ショウキ)さん』です
京町家の小屋根に魔除けお化け として、据えられます!
<↑ 小屋根の上の『鍾馗(ショウキ)さん』>
京都だけのものでは無いそうですが、京都を歩くと良くみかけますよ
でもこの『鍾馗(ショウキ)さん』って何なのでしょうか。
はい、『鍾馗(ショウキ)さん』とは
その昔、唐の6代【玄宗】皇帝がマラリアに罹り高熱でうなされ夢を見られました。
「悪い小鬼が【楊貴妃】の”香袋”と”笛”を盗もうとしてた時に、良い大鬼が現れ悪い小鬼を捕らえては食べ、捕らえては食べと悪い小鬼を退治するものでした。」
夢の中で「玄宗」皇帝が、良い大鬼に正体を尋ねたところその良い大鬼は、「自分は終南県出身の【鐘馗・ショウキ】というもで、その昔官吏(カンリ)になる為の試験を受けましたが落第し、宮中で自殺してしまいました。そんな自分をその時の皇帝は大変手厚く葬ってくださいました。そして、その時の恩に少しでも報いるため悪い小鬼を退治にやって参りました。」
と、言ったそうです。
夢から覚めた【玄宗皇帝】は、病気がすっかり治っていることに大変感じ入り、夢で見た『鍾馗(ショウキ)さん』の絵姿を描かせ、『鍾馗(ショウキ)さん』の絵姿には邪気を祓う効力があるとして世に広めました。
時間は経って江戸後期の日本。ある家の奥さんが原因不明の病にかかり、何をしても治らず困り果てていました。そして病気の原因についていろいろ考えていたところ、一つ気になる事がありました。それは、向かいの新築された薬屋さんの”鬼瓦”に原因があるのではないかと言う事です。
それは、向かいの薬屋さんが新築する特に取付られた大変立派な魔除けの鬼瓦です。
もしかするとこの鬼瓦に除けられた災いが向いの私の家に降りかかっているのでは無いか
しかし、だからと言って鬼瓦を降ろしてくれとは言うことはできません。思案の末中国で鬼を退治した『鍾馗(ショウキ)さん』の話を思い出し、鬼瓦と睨みあう位置に『鍾馗(ショウキ)さん』据えてました。するとどうでしょう、驚くなかれみるみるうちに病が治りました。
このお話から『鍾馗(ショウキ)さん』は魔除けとして用いられるようになったのでした。
通常は玄関口の小屋根の上に、向かいの家に鬼瓦がある場合には、『鍾馗(ショウキ)さん』を鬼瓦の正面から向かい合うように、向かいの家に『鍾馗(ショウキ)さん』が居られる場合は睨み合うことがないように視線をはずすように設置したり、また、"睨みを笑い飛ばす"という意味で『鍾馗(ショウキ)さん』ではなく、『お多福さん』を据えることもあるとか・・・
京都の町を歩くと何かと目につく『鍾馗(ショウキ)さん』。いろんな『鍾馗(ショウキ)さん』がいろいろな所にいらっしゃいます。おみかけしたら、ちょこっとこの話を思い出してみて下さい。
京都の町歩きが楽しくなるかもです。
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